ビエンチャンからバンコクへ
ビエンチャンのゲストハウスでバンコクまでの移動を700バーツ(約2,500円)で手配した後、出発まで時間があったので周辺を散策した。
メコン川沿いに広がるビエンチャンのツーリストエリア。レトロな雰囲気が漂い、交通量も少なく静かだ。俗に言う盛り場的な要素もほとんどないので、バンコクで遊んでいるようなバックパッカーにとっては何もないと感じるかもしれない。
ビエンチャンのツーリストエリアからタイとの国境まではトゥクトゥクで約30分。町から見えるメコン川の対岸がタイだが、国境を越えるには、タイラオス友好橋(Friendship Bridge)を渡らなければならない。ラオス側で出国手続きを終えてバスに乗り、橋を渡ったらバスを降りてタイ側で入国手続きをする。タイのイミグレーションの係官はカタコトの日本語で話しかけてくる陽気な男だった。日本人がビザなしでタイに入国するには、タイ出国の航空券を所持していることが条件とされているが、ノーチェックで入国スタンプが押された。
ラオス側でバスの発車を待っている間、バスの周りに子供達が物乞いに集まっていたが、同じバスに乗っていたスペイン人のバックパッカー二人が、細長い風船で犬や花のバルーンアートを作って渡していた。みんな笑顔で大喜びだった。バスが動き出すと子供達は大きく手を降っていて、居合わせた僕らまで幸せな気分になった。
国境の町ノンカーイを出発したバスは、土砂降りの雨の中を夜通し走り続け、10時間後の早朝5時半にバンコクに到着した。何もないラオスにしばらく滞在していたので、バスの窓からセブンイレブンが見えると、ホッとするのと同時にため息も出る。バスを降りると雨に濡れた都市の匂いがした。
朝早いのでゲストハウスのレセプションが開くまで、24時間営業のマクドナルドで時間を潰し、カオサン通りの裏にあるSawasdee系列の大型のゲストハウスに二人で330バーツ(1,200円)でチェックインした。タイからベトナム、カンボジア、ラオスとぐるりと回ってきた後なので、バンコクのゲストハウスは設備の割に高く感じる。ビエンチャンから半日以上かけて移動してきたのでゆっくり休んだ。