桂林の巨大鍾乳洞「蘆笛岩」と本場の飲茶(ヤムチャ)

蘆笛岩

長距離バスで知り合った閻さんと一緒に桂林観光。朝からバスに乗って蘆笛岩(ロテキガン、ルーディーイエン)と呼ばれる桂林の有名な巨大鍾乳洞に向かった。蘆笛岩周辺は自然に囲まれたゆるい雰囲気だ。入り口前はお土産を売る屋台が並ぶ。チケット売り場にはここを訪れた役人の写真が何人も大きく掲示されていた。

Reed Flute Cave
蘆笛岩 ライトアップ

英語でReed Flute Caveと呼ばれる蘆笛岩は、国家AAAA級景区に指定されているカルストの洞窟。洞窟内は派手にライトアップされていて非現実的な空間が広がっていた。

ロテキガン
蘆笛岩 鍾乳洞 池

漓江下りで見た桂林のカルスト山地のミニチュア版と言った鍾乳石もあり、ハロン湾の鍾乳洞と比べると規模は小さいながらも見応えがあった。

ラオスのバンビエンやベトナムのハロンなど、旅で同じカルストを見てきたが、古代の海の貝殻やサンゴが堆積してできた土地だということを考えると、地球の圧倒的な時間スケールを改めて想像させられる。

桂林 垣根 花 ピンク
蘆笛岩 トイレ 厕所

雑に厕所と書かれた蘆笛岩のパーキングのトイレは、出したものをそのまま自然に返すシステム。

桂林 バイク 鳥
桂林 自転車 荷台
桂林 茶館

桂林観光を一通り終えた僕らは、閻さんの20年来の親友がやっている茶館に連れていってもらった。閻さん曰く「日本のウーロン茶は中国人に言わせれば烏龍茶じゃない」「プーアル茶は香りが良く健康にも美容にも良いのでよく飲まれる」とのこと。閻さんは、趣味がお茶と言うほどのお茶好きらしく、奥さんに内緒で高級茶葉を買っては休日に飲んでいるらしい。

飲茶 プーアル茶

茶館では、最初に乾燥した烏龍の茶葉から本場の烏龍茶を淹れてもらった。甘くて優しい香りのする烏龍茶だった。中国茶で青茶に分類される烏龍茶は、半発酵なのでその程度や焙煎具合によっても味や香りが様々で何百種類もあるそうだ。

次に飲んだプーアル茶は、一番茶を捨て、二番茶でガラス製の小さな湯呑みを暖め、三番茶から頂く、少し儀式的な飲み方で飲んだ。ガラスの湯飲みを使うのは茶の色を楽しむためらしい。中国茶で黒茶に分類されるプーアル茶は、老木から収穫した葉を発酵させて長年熟成させたお茶。緑茶は、1~2回で味が薄くなってしまうが、プーアル茶は、同じ茶葉から10回以上も淹れることができるそうだ。濃い赤茶色をしていて熟成茶らしく少しカビっぽい独特の香りを発している。味は濃いが癖はなく飲みやすい。ミネラル豊富なプーアル茶は様々な健康効果が認められていて、常飲する人も多いそうだ。長年熟成されたものの方が味も香りも良いとされ、20年以上熟成されたものは高値で取引されるらしい。

閻さんの親友でこの茶館のオーナーの劉さんも加わり、飲茶をしながら長いこといろいろな会話をした。日本語を話すことはできないけど聞き取ることができる劉さんは、バイクと写真が趣味。日本のバイクに乗って中国各地をツーリングしていて、チベットへもバイクで行ったことがあるそう。この後、チベットに向かうことを話したら、高山病は本当に危険だから無理をしないようアドバイスしてくれた。

茶館での夕食は、近くの中華料理屋の出前を頼んで運んでもらった。閻さんがおいしいと言う蛙料理は、細い鳥軟骨のような歯ごたえで、なかなかおいしかった。父親がチワン族の閻さんは、子供の頃、カエルを見つけては鍋に入れて食べていたとのこと。

お茶を飲んで夕食を終えると深夜0時を過ぎていた。茶館に入ってから7時間以上もお茶を飲んで話していたがずっと楽しい時間だった。ヤムチャと言うとドラゴンボールのヤムチャだったが、今日で本物の飲茶になった。雲南省産の7年物のプーアル茶の茶餅(熟茶)を購入し、劉さんのSUVでホテルまで送ってもらった。