ツアーでチェンダオの少数民族と洞窟寺院を訪れる

オウムバナ科ヘリコニア
タイの黄色い蘭 モカラ

チェンマイで2つ目のツアーは、蘭園を見学後、再びチェンダオ方面へ行き、少数民族のパロン族や首長族の集落を訪れ、洞窟寺院、タイシルクの製造工場を見学するという内容。朝早く出発し、チェンマイ郊外のオーキッド館で美しい蘭や南国の植物を観賞した。タイは蘭の世界最大の生産国、輸出量も世界トップなのだそう。

パロン族の村
パロン族の村人

未舗装の山道をガタガタと走り到着したパロン族の村は、高床式の家屋の周辺に豚や鶏が足元を行き交う凄い場所だった。パロン族は、タイの山地に暮らす2000人足らずの少数民族で、女性はカラフルな衣装を着て腰にリングを付けるのが習慣らしい。

パロン族の花嫁

この日はちょうど村の女性の結婚式で花嫁に会うことができた。まだ幼さの残る15歳の少女だった。別の村の顔を見たことのない男性と結婚するのだそうだ。こういう習慣はなかなか理解し難い。それでも花嫁は幸せそうに微笑む。

パロン族の村の入り口

村人のたくさんの視線を感じながら、彼らの生活の場に30分ほど滞在。あまり経験したことのない独特の緊張をした。

洞窟寺院ワットターム・チェンダオ
寺院の仏像
洞窟寺院の内部
仰向けの仏像

チェンダオ山にあるタイ最大の洞窟寺院ワットターム・チェンダオ。鍾乳洞が奥深く続いて、洞窟の中を30分ほど探検のように歩いた。中には無数の仏像が置かれていて、奥には仰向けに寝る珍しい涅槃仏もあった。手の届く範囲にある仏像には、参拝者による金箔シートが何重にも貼られて輝いていた

タイの薬草

チェンダイ洞窟の前で売られていた薬草。

首長族の集落

昼食後に首長族の集落を訪れた。集落と言ってもここは観光客が訪れることができる集落の一部で、実際の村はさらに奥へ入っていった場所にあるらしい。

機織りする首長族の女性
首長族の女性
首長族の子供

テレビや本で見たことがあったが、実際に首長族に会ったときの印象は強烈だった。重たい首のリングで肩が下がってしまっているという見方もあるが、やっぱり首が長い。首長族の正式名称は、パドゥン・カレン族。いつからこの不思議な風習が始まったのかはわかっていないようだが、女性は子供のうちから25歳くらいまで首のリングを増やして首を伸ばしていく。パドゥン・カレン族のなかでは首が長い女性ほど美しいのだそうだ。大人と同じように首にリングをはめた小さな女の子がキャッキャッとバッタで遊んでいるのが可愛らしかった。

カヨー・カレン族の女性
カヨー・カレン族の足のリング

耳たぶを広げて大きなピアスをしたカヨー・カレン族もこの集落に出稼ぎへ来ていた。驚いたのはカヨー・カレン族が身に着ける足のリング。ふくらはぎより上の部分を囲む複数のリングは、まだ足が細い子供のうちから徐々にリングを付けていくため、大人になって骨が太くなると外すことができないそう。

首長族の男の子
ウサギを仕留めた首長族の男性

観光客として訪れておいて言うのもなんだが、ツアー費用の一部は村や集落に入り、彼らの生活は豊かになる。少数民族の希少な文化が消えてしまうのは僕ら観光客の好奇心のせいでもある。そう考えると複雑な気分になったが、猟銃で野ウサギを仕留めて戻ってくる男の姿を見ると、変化はまだまだゆっくりなのかもしれない。

タイの蚕
タイシルクの黄色い繭
タイシルク 機織り

ツアーの帰りに、タイの絹、タイシルクの製造工場を見学した。白い繭は日本で改良された蚕のもので、タイ原産の蚕は黄色い繭を作る。ここでは2種類の蚕が育てられていた。

チェンマイの屋台飯

夕飯はチェンマイのナイトマーケットで屋台飯。チェンマイからのツアーはそれぞれ場所も離れていて移動も多いので参加して正解だった。